ポールの10万円チケットは本当に高すぎるのか?

ポール・マッカートニー日本武道館公演が決まりました!ライブ自体の話題に加えて、チケットの金額にも注目が集まってますね。

# アリーナ席は10万円

アリーナ席はなんと1枚10万円!S席8万円、A席6万円、B席4万円と続いて、25歳以下限定のC席が1,500円。チケットの定価としては確かに高いかな…ちょっと興味あるぐらいで買える値段ではないです。

ただ、チケットが高すぎるというのは、あくまで「高すぎる」って思う人の世界での話。国立ライブのオークションでVIP席が高いもので45万円、他にもアリーナ良席が10万円を超えているということは、妥当、あるいは安いと思う人もいるってことです。

# チケットの値段

人それぞれ、見る内容と座席と値段の表を持ってるんじゃないでしょうか。例えば自分だったら(実際に買うかはさておき)、ももクロの単独ライブで最前列だったら10万円払ってでも見たいなとか、5列目だったら3万円まで、スタンドだったら1万円まで…という風に。これがミスチルなら「見たい」という欲はあまりないので、あまり席にはこだわりません。強いていえば、良い音で聴こえる席が嬉しいかな。興味ないアーティストなら0円どころかお金貰っても結構…みたいなこともありますよね。

人それぞれ基準も好みも違うので、高すぎるとか安いとかっていうのは個人の世界の中での話で、他の人にはあてはまりません。それって、普通の買い物についても言えることです。納得いく値段なら買うけれど、高いと思えば普通は買いません。今回のポールのチケットが高かったかどうかは、チケットが完売するかどうか、オークションで値上がりするかしないかが答え合わせになることでしょう。楽しみです。

オークションという販売方法はつまり、それぞれが持ってる座席金額表と折り合いがつくところが落札金額になります。もちろん加熱して予算オーバーで購入するとかはあるにしても、絶対に買いたくないなら買わなければいいだけの話なので。

# オークションのメリットデメリット

よく転売屋が利益を手にするぐらいなら公式にオークションしてくれたらいい、という意見を見ます。自分もそれはそれで有りだなと思ったりもして、試しに誰かやってみたらいいのになんて思いながら、まだ見たことはありません。今回のポールの値付けについては、それに近いものを感じます。席によって値段を変えるのは、B'zをはじめていくつものアーティストがやっていますけど、ポールのようにオークションに近いような金額で値付けをしたのは自分は初めて見ました。実際に批判が起こってる事を考えたら、日本人ではそりゃ出来ない訳です。人気商売ですしね。

転売屋にとっての旨味が減るので、一般的な値段で売るよりは確実に転売は減るでしょう。ただ、席種で値段を変えると「オークション並みのお金を出さないと良席で見られない」ということでもあります。全席を同じ値段で売ってくれれば、運次第では最前列で見るチャンスがあります。人気アーティストにとって、一律価格は転売を増やす原因の一つですが、同時に庶民に対する大きな救済にもなっています。庶民の自分にとって良席で見るチャンスがあるというのはありがたいことなので、転売屋が多い状況もある程度は仕方ないなと考えています。もちろん、多少なりとも転売の旨味が減るような方法を模索はして欲しい。同一人物による大量購入を防止するようなシステムを入れる…とか。でも、ガチガチの本人チェックは面倒なのであまり好きではありません。それぐらいです。

今回ポールがとんでもない値段をつけてくれたことで、自分も改めてチケットの値段について考えるいい契機になりました。もし転売屋を恨みに恨みつつチケットについて真剣に考えた事がない人がいれば、今回のポールのチケット代を自分の好きなアーティストに投影して考えてみるのもいいんじゃないでしょうか。